やらない理由が見つからない時代が来た
建設現場で働く人の多くが「ICTって難しそう」「大手の話でしょ」と感じてきたと思います。
実際、重機に3D測量装置を付けたり、バックオフィスをデジタル化したりすると、どうしてもお金の話が出ます。
そんな時に、横で誰かが「補助金があるらしいよ」と言っても、もう一言「うちが対象になるの?」が続くことが多いです。
最近のニュースで、都道府県と政令市の4割が建設業者向けのICT助成を実施していることが分かりました。
地域によって名称は違いますが、重機のICT化だけでなく、バックオフィスの改善や操作研修まで補助対象に含めている団体もあります。
特に興味深いのは、助成制度を始めた自治体は「工事の発注側としてもICT活用を広げたい」と考えている点です。
この流れを裏側から見ていくと、建設業許可や経営事項審査(経審)につながります。
国は「ICT活用による生産性向上」を政策として掲げています。
自治体は「地元企業が取り残されないように」助成を出します。
そして、現場は「機械やソフトを導入する理由」ができます。
こうして、許可制度・経審が重視する“体制整備・生産性向上”という方向性と、ICT助成の狙いが同じベクトルを向き始めています。
特に、経審を受けたことがある方は分かりやすいと思います。
新しい投資は点数に直接影響することもありますし、社会保険加入のように「企業としての整備状況」が評価されます。
ICT投資は、現場の省力化と働き方の改善につながりやすく「今後、経審評価の考え方とも連動して議論される可能性がある」と見込まれています(現時点で具体的な加点制度が示されているわけではありません)。
「そんな未来の話をされても」と思うかもしれません。
ただ、実際にはもう動き始めています。
香川県では既に補助制度が開始されており、既存の重機に後付けでICT機器を搭載する費用の半額が補助対象になっています。
以下で詳しく触れますが、「機械をまるごと買う必要はない」という考え方が広がると、中小規模の事業者にも手が届きます。
最後に一つだけ。
補助制度は「いつでもあるもの」ではありません。
制度が広がる時期もあれば、役目を終えて姿を変える時期もあります。
何も知らない間に終わっていた、というケースも現実的です。
それなら、制度が動いている今こそ情報を集めておく方が安全です。
次の章では、現場でどんな課題があるのか、どのポイントが「助成対象になりやすいのか」を見ていきます。
現場の悩みはどこから生まれるのか
ICT活用という言葉を聞いた時に、多くの現場は「そんな大げさな」と感じます。
理由ははっきりしていて、困っている場所がICTとリンクしていると気づきにくいからです。
紙管理、手作業、経験頼み。
この辺りは「前からそうだった」歴史が長いため、問題と認識されにくいのです。
ただ、少し視点を変えると状況が違って見えます。
自治体が助成制度の対象として重機、バックオフィス、操作研修を並べている理由には、現場の生の困りごとが隠れています。
ここでは、代表的な悩みを整理していきます。
「うちと同じだな」と思える点があれば、そこが助成制度とつながる可能性が高い部分です。
始まりは人手不足と時間不足
建設業に限らず、多くの業界で人手不足の話題があります。
でも建設業の場合、作業そのものが人に依存しているため、影響が直に出てきます。
例えば、次のような声です。
- 若い職人が入らない
- ベテランの技術が引き継げない
- 現場で追加作業が出ると一気に時間が足りない
- 日報や写真管理が後回しになる
ここにICTが入ると、人がいない状態でも作業を安定化させる道ができます。
もちろん「全部機械に任せる」という話ではありません。
測量、数量計算、施工管理などの一部が省力化されるだけでも時間の余裕が生まれるのです。
「少し余裕ができる」
この効果の大きさは、現場を知る方ほど理解できます。
実は負担が大きいのは現場より事務
ICT導入と聞くと、重機や測量器のイメージが先に浮かびます。
ただ、自治体の助成内容を見るとバックオフィスに力を入れている場所が多いことに気づきます。
これは見落とされがちなポイントです。
- 現場が終わってからの書類作成が長い
- 写真整理に時間がかかる
- 入札、経審、許可更新の必要書類を揃えるのが大変
- 経理と工事の情報が分断されている
こうした負担は、現場の生産性とは別に会社の収益力を下げる原因になります。
制度の狙いは「施工のデジタル化」だけではなく、会社としての体制づくりにもあります。
なぜ自治体がここまで踏み込むかというと、発注側としても情報が整っている会社の方が契約がスムーズだからです。
だから、操作研修や実地訓練まで支援対象に含めている団体があります。
「導入したけど使えない」を避けたいのです。
投資が進まない理由は単純
ここまで読むと「それなら最初から導入したら良かったのでは」と思う方もいるかもしれません。
ただ、歴史を振り返ると答えが見えます。
中小規模の建設会社は、
毎日の現場で手一杯なのです。
会社を整備しようと思っても、
- 機械代が高い
- 社員が使いこなせるか不安
- 業務が変わると現場が混乱する
- 償却の考え方も必要になる
このあたりで足が止まります。
よくある話ですが、営業所の片隅で高価な機械が眠っている例もあります。
そこで登場するのが助成制度です。
自治体は現場の事情を理解していて「試す段階」「使えるようになる段階」に支援を入れています。
分かりやすい例が、香川県の制度です。
既存の重機に後付けでICT機器を搭載する場合、費用の半額を補助しています。
つまり、新しい重機を買う必要がないのです。
この発想は、大手ではなく地元の施工会社に合わせた支援です。
自治体は、発注側の立場から「地元企業にちゃんと育ってほしい」と考えています。
助成対象になりやすい企業の傾向
助成制度には対象範囲があります。
「誰でも取れる補助金」という形よりも、地域の建設業者まで絞った制度が多いのが今回の特徴です。
対象になりやすい企業は、次のような傾向があります。
地元で公共工事の経験がある
自治体の制度は、地域の公共工事でICT活用が進むことを目的にしているため、元請や下請として参加している企業は有利です。
小規模でも請負実績がある
「うちは大手じゃないから」と考える会社ほど、制度がマッチします。
投資余力が少ない会社を支援したい、という意図がはっきりしています。
経審や許可制度に意識がある
制度の裏側には「評価の仕組み」があります。
点数が上がるという話ではなくても、信用評価を整えることが目的です。
逆に言えば、許可や経審が放置されている企業はチャンスを逃しやすいと言えます。
なぜ今このタイミングなのか
これまでICT化は「将来の話」に聞こえやすかったのですが、今回の制度は公共調達のルール変更とセットで進んでいます。
公共発注者には法改正により、
- ICT活用に対する助言
- 指導
- 援助
などの努力義務が課されました。
「国が言っているから」と表面的に捉えると分かりにくいですが、これは公共工事の前提が変わり始めているということです。
つまり、
ICT活用は「やった方が良い」ではなく、やることが前提になる方向へ進んでいます。
ここまでで、現場の課題と制度の狙いが見えてきたと思います。
次の章では、制度をもう少し分解しながら「自分の会社が対象になるのか」を判断できるポイントを整理します。
制度をどう見れば良いのか
助成制度と聞くと、最初に浮かぶのは「対象になるのか分からない」「書類が難しそう」といった不安です。
実際、制度は自治体ごとに名称も条件もバラバラで、一覧も見つけづらいことがあります。
ただ、国が方向性を示しているため、見るべきポイントは意外と共通しています。
ここでは、制度を大きく3つに分けて理解してみます。
- 機器に対する支援
- バックオフィスに対する支援
- 人材育成に対する支援
この3つのどれかに引っかかれば、「対象になる可能性がある」と考えても良いです。
制度は自分の会社に合わせて探す方が早く、上から順番に調べる必要はありません。
ICT機器の導入支援
最も分かりやすいのが現場で使う機械への支援です。
自治体によっては、以下のようなものが対象になっています。
- 重機へのICT装置の後付け
- ドローン測量機器
- 3次元測量装置
- 3次元設計ソフト
- 現場管理ツール
ここで勘違いされやすいのは「最新の高額機械を買うための制度」と思われる点です。
実際には既存の重機を活かす前提の制度が多く、香川県のように費用の2分の1を補助してくれる例もあります。
導入の流れもシンプルです。
いきなりフル装備ではなく、試験導入→使えるか確認→本格導入という流れが前提になっています。
この考え方は、経審や許可更新にも自然とつながります。
計画性のある投資は評価されやすいため、運用実績を作ると企業評価につながることがあります。
点数の話よりも、信用の見える化と考えると理解が早いです。
バックオフィスの支援
意外と重要で、制度の特色が出やすいのが事務業務のICT化です。
自治体の調査では、バックオフィス支援も19団体と多く(建設工事用ICT機器21団体に次ぐ)、積極的な支援が見られます。
「現場じゃなくて事務?」と思うかもしれませんが、ここには明確な理由があります。
- 入札書類の整備
- 経審で必要なデータ収集
- 原価管理と経理の分断
- 工事写真と図面の整理
- 下請支払い管理
これらは会社の信用力に直結します。
建設業許可に必要な「常勤性」「財務の安定性」といった条件に通じる部分も多く、会社全体の体制が評価される時代に向かっています。
助成制度では、こうした取り組みに対して
- 業務管理ツール導入費
- デジタル化のための環境整備
- ローカルサーバからクラウド移行
- 外注費の補助
などが対象になるケースがあります。
「現場で使う機械にお金を出す」というより、会社として進化してほしいという意図が見えます。
操作研修や実地訓練の支援
制度の三本柱で忘れがちなのが人材育成の支援です。
自治体の調査では、費用助成ではなく研修・人材育成に取り組む団体が60団体(約9割)に上ります。
実は、ここが中小企業にとって一番使いやすい入口です。
次のようなケースがあります。
- 新しいICT機器の操作研修
- 現場での実地訓練
- ドローン撮影の基礎講習
- 施工管理ソフトの実践講座
機器を導入しても使えなければ意味がありません。
自治体はそれを理解していて、人のスキル習得を先に支援する場合があります。
現場での一言としてよく聞くのは「自分は使えないから若い人に任せる」という話ですが、それは危険です。
習得した人が会社を支える形にならないと、投資効果が出ないためです。
自治体はその点も見据えて、組織として力をつけてほしいと考えています。
制度を見える形に整理するには
制度は複雑に見えますが、整理の順番を変えるだけで判断が楽になります。
探す時は、次の視点を試してください。
どこに効く制度なのかを先に見る
- 現場の省力化
- 会社の管理体制
- 人材育成
会社の課題と一致するところを探す方が、条件から見ていくより早いです。
条件や採択率は後で確認
自治体の制度は地域性を重視しています。
「うちは対象外だ」と思い込むより、まず窓口に聞いてみる方が正確です。
公共工事との関係を確認する
制度の前提には「公共調達の方向性」があります。
「この先公共工事を取りたい」「経審を整えたい」と考える会社ほど制度の恩恵が大きいです。
結局のところ、対象になるのか
制度は細かい条件がありますが、大きく整理すると次のように考えても問題ありません。
- 地元の建設業者なら可能性あり
- 公共工事に関わっていれば有利
- 小規模だから不利とは限らない
- 許可制度や経審を整えている企業は強い
特に「小規模だから取れない」と考えてしまう会社が多いのですが、自治体はむしろ小規模の支援を狙っています。
大手は自力で投資ができます。
地元企業が取り残されないことが目的です。
ここで、次の疑問が浮かぶと思います。
「では、申請の準備は何から始めれば良いのか?」
この答えは、会社の状況によって変わります。
次章では、実際に制度を使うための準備と、建設業許可・経審とどう結びつくのかを整理します。
特に、今やっておくと数年後に差が出るポイントを取り上げます。
助成制度を活かすための動き方
制度の概要がつかめても「で、何をすればいいのか」という壁が現れます。
補助金も同じですが、助成制度は準備の順番が決まっているわけではありません。
ただ、進め方には成功しやすい型があります。
ここでは、制度利用に向けた動き方を5つのステップに整理してみます。
完璧な計画を作る必要はなく、考え方の順番だけ掴めれば十分です。
取り組みの入口は会社によって違う
ICT活用と聞くと「機械」「ソフト」というイメージが先に来ますが、実際には自社の状況から逆算して考える方が自然です。
進め方は、次の2つに分けられます。
- 具体的な機械やツールが頭にある場合
- 課題はあるが何を導入すべきか分からない場合
どちらも助成制度の対象になりやすいため、焦って答えを絞る必要はありません。
それぞれ順番に見ていきます。
1. 現場かバックオフィスかの方向を決める
最初に決めるのは、投資の方向性です。
いきなり具体的な製品名やメーカーに進む必要はありません。
次の2つのどちらかに当てはまるだけで十分です。
- 現場の作業を効率化したい
- 事務の負担を軽くしたい
この段階で、具体的な数字や理想像までは不要です。
制度の入口は困っている場所から見つける方が早いです。
経験上、事務負担が重い会社はバックオフィスのICT化から成功しやすく、現場が混乱している会社は測量や写真管理の効率化から入るケースが多いです。
2. 会社の課題を短く言語化する
制度利用では「課題の説明」が必要になることがあります。
ただ、長い文章を書く必要はなく、短く、正直に書くほど伝わりやすいです。
例として、課題を次の形でまとめます。
- 工事写真の整理が遅れて工期を圧迫することがある
- 経審の準備で時間がかかり本来の業務ができない
- 測量作業で人手が足りず休日出勤が増える
- 社員によって作業の精度がばらつく
この程度で十分です。
「どう改善するか」の内容は、助成制度と相談して決めるものだからです。
会社の課題と制度の意図が一致すれば動き出せます。
3. 窓口に相談する
制度の難しい点は、条件が違うことです。
ホームページを見るだけでは判断しづらい場合があります。
この時に役立つのが、自治体や産業振興系の窓口です。
「対象になりますか」と聞くより、自社の課題を先に話す方が正確な案内が返ってきます。
例えば次のようなやり取りです。
- 相談者
現場の測量作業を省力化したいが、後付けのICT機器を考えている - 窓口
その場合なら、この制度で半額補助の対象になります
制度側は企業の負担を理解しているため、会社に合う制度を紹介してくれます。
自治体ごとに担当部署は違いますが、建設業への支援は「産業振興部」や「土木部」「DX推進」などが入口になることがあります。
行政書士として見ても、直接聞く方が早いのは事実です。
4. 試験導入から始める
助成制度を利用すると、一度に全投資をする必要がなくなります。
ここは制度の大きな利点です。
導入の流れは、次のように考えると整理できます。
- 小規模で試す
- 社員が慣れる
- 評価する
- 本格導入
この動き方なら、現場が混乱しません。
自治体も「試す段階」を支援しているため、制度の意図に合っています。
特に、重機を買い替えるよりも後付けのICT化はリスクが小さく、操作研修と組み合わせると成果が早く出るケースがあります。
「使える機械が増える」という実感は、現場にとって励みになります。
5. 評価と経営改善に結びつける
助成制度は、機械を買うことが目的ではありません。
本当の目的は、会社の力を高めることです。
ここで重要になるのが、評価の習慣です。
具体的には、次のような視点があります。
- 時間の削減
- 作業の標準化
- 書類作業の効率化
- 社員のスキル向上
これらを「数字で管理する必要がある」と考える必要はありません。
社内で短いメモを残すだけでも効果があります。
例えば、次のような形式です。
- 測量時間が半日短くなった
- 書類作業が休日ではなく平日で終わるようになった
- 現場写真の整理がその日のうちに終わった
この小さな積み重ねが、経審や許可制度の整備に効きます。
制度側もこの点を理解していて、助成先に「効果の測定」を求めています。
厳密なデータというより、実感と成果です。
許可制度や経審との関係
ここまででお気づきかもしれませんが、助成制度は単独で存在しているわけではありません。
背景には、次の流れがあります。
- 改正により公共発注者の役割が変わった
- ICT活用が努力義務に入った
- 地域での普及が課題になった
- 地元企業への支援が必要
- 助成制度が整備された
つまり、助成制度は経審や許可制度と向かう方向が同じなのです。
建設業許可は、会社としての基盤を証明する制度です。
経審は、その会社が公共工事を担う力を評価する仕組みです。
ICT化はその中の「働き方」「生産性」「体制整備」に影響します。
今は直接的な点数加算ではなくても、将来的に評価軸の一つとして検討されてもおかしくない分野といえます。
実際に、自治体が発注する工事では、ICT活用の適用範囲が広がっています。
助成制度を使った企業は、経験値が早く溜まるため、次の工事で有利になるケースもあります。
はじめの一歩
制度を使うときに、いきなり全て整える必要はありません。
始める上で一番大切なのは、一人で抱え込まないことです。
次のような動き方で十分です。
- 自社の課題を少しだけ言語化する
- 自治体の窓口に聞いてみる
- 試しにできる導入を考える
- 社内で短く評価する
この繰り返しだけでも数年後に見える景色が変わります。
次の章では、今回の内容をまとめながら「今、何をするべきか」を整理します。
特に、制度が動いているこの時期にだけできることがテーマです。
制度が動く今こそ一歩踏み出す
助成制度の内容や背景を見ると、整理するべきポイントは多くあります。
ただ、実際に制度を使う時に必要なのは、長い知識ではありません。
考え方の順番と、最初の一歩を踏み出す勇気です。
振り返ってみると、今回の制度には大きな特徴があります。
- 地元の建設業者を対象としている
- 後付けの導入に補助が出る例がある
- バックオフィスも対象になる場合がある
- 操作や研修まで支援範囲が広い
- 公共調達の変化に合わせて制度が作られている
どれも「大手だけの話」ではありません。
むしろ、町の工務店や地元の建設会社のように、日々の現場で忙しい企業のための制度が多く見つかります。
制度は今が動きやすい理由
助成制度には、始まる時期と終わる時期があります。
すべての地域で同時にスタートし、同じ形で続くわけではありません。
今回、都道府県と政令市の4割が既に制度を持っています。
さらに2団体が実施を検討し、過去に制度を持っていた団体も4つあります。
この流れは「これから広がる段階」と「形を変えて定着する段階」が同時に存在している状態です。
つまり、情報が集めやすく、行動を起こしやすい時期です。
特に、自治体が制度の効果を測っている点は重要です。
効果が見えれば制度は続きやすく、形が変わって別の支援策に発展するケースもあります。
逆に、効果が見えない制度は静かに幕を閉じることがあります。
どちらにしても、「今知っておく」ことに価値があります。
今できる小さな準備
制度を使うかどうかは、すぐに決める必要はありません。
その前に、できる準備があります。
例えば、次の3つです。
課題を一つだけ書き出してみる
会社の課題は無数にありますが、助成制度と結びつく可能性があるのはたった一つでも十分です。
例として、短く書いてみます。
- 経審の準備に時間がかかる
- 工事写真の整理が遅い
- 測量作業が人に依存する
この一文が、制度の入口になります。
制度の名称を調べてみる
自治体によって名称は違いますが、建設業とICTをキーワードに検索してみてください。
情報は断片的でも大丈夫です。
窓口で問い合わせる時に役立ちます。
自治体の窓口を探す
産業振興、市/県のDX推進、土木系の部署などが入口になることがあります。
「助成制度を使いたい」というより、会社の課題を相談する形で話す方が自然です。
制度担当者は、日々企業から相談を受けているため、適切な制度を案内してくれます。
制度は会社の未来に接続できる
助成制度は単発の支援ではなく、会社の未来の形づくりに影響します。
例えば、
- 現場の省力化
- 書類作業の短縮
- 社員の技術習得
- 働き方の改善
- 経審や許可の整備
これらは時間と共に積み重なり、会社の信用を高める材料になります。
公共工事の世界では、信用は点数以上の意味を持つことがあります。
経験や実績は、一度積み上げれば会社の財産になります。
助成制度は、その第一歩を後押しする役割です。
「少しでも試せる状態」を作ることが目的です。
あなたが踏み出す時に
制度を調べる時によくあるのが、次の迷いです。
- うちは規模が小さい
- 対象にならなかったら恥ずかしい
- 社員が使いこなせるか不安
- 現場が混乱したら困る
これは、ほとんどの企業が同じように感じます。
制度はこの迷いを理解して作られています。
助成制度を使う上で大切なのは、「完璧な計画」ではなく「小さな実践」です。
会社の課題を一つだけ見つけて、窓口に相談してみるだけで景色が変わります。
さいごに
建設業は、技術に支えられた世界です。
資格や経験はもちろん、現場の判断や経験値が仕事の質を決めてきました。
ICT活用は、この世界を変えるものではありません。
重機が動き、地面が変わり、構造物が出来上がる。
この根本は何も変わりません。
ただ、作業の進め方が変わる可能性はあります。
人を増やすことが難しい時代に、技術の力を借りて現場を軽くする。
その選択肢が、助成制度によって現実的になっています。
行政書士として建設業許可や経営事項審査のご相談を受けていると、
「やりたいけれどやり方が分からない」「制度の情報が多すぎる」という声をよく聞きます。
この文章が、制度に触れる最初の一歩になれば嬉しく思います。
もし会社の状況や制度の調べ方で迷いがあれば、相談を受けることもできます。
無理にサービスにつなげる話ではなく、会社が制度を正しく使えるようにお手伝いする立場です。
情報が集まる今の時期だからこそ、できる準備があります。
焦る必要はありませんが、知っておくことには大きな価値があります。
小さな課題から、一緒に整理していきましょう。

